近年、新築で家を建てる時に地盤調査・地盤改良の話をよく聞かれると思います。
昔の話をしながら、
「今まで住んでいた場所だから大丈夫」
「地盤改良?そんなこと必要ですか?」
「昔から、災害ないから必要ないよ」
などと思われる方もいると思います。
実際に十数年前に家を建てられて方には疑問に感じることと思います。その理由として度重なる災害や構造計算書を偽造した姉葉事件などから、住宅の地盤にも安全性を求められるようになり、地盤の強さも建築基準法(※1)に明記されました。
地盤の強さは目に見えない部分であるため、調査が必要になり、専門業者へ委託することになります。また、地盤は専門知識がないとわかりにくい部分でもあるため、専門業者の話を鵜呑みにしている場合も多いのが現状です。
お客様の家を傾けない地盤の為に
実際に地盤調査をすると、地盤が弱い(軟弱地盤)場合が多いです。統計上ですが、約70%は何らかの地盤補強や地盤改良を行っています。大切な事は地盤調査結果から最適な工法(コスト面、環境面も踏まえて)を選定することが重要です。地盤改良工事・地盤補強工事の目的はお客様のお家を傾けない地盤をつくることです。そのためには工務店さん、設計士さんも含め、施主様も地盤を知ることはとても重要なことなのです。
地盤を知ることにより、最適な地盤改良工法・地盤補強工法を選定することができ、無駄を省くことにつながります。また、改良だけでなく、盛土や造成時・調査時においても無駄の削減に繋がります。
詳しくは下記ページを御覧ください。
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*1)建築基準法の改正による地盤調査の義務付け
2000年の建築基準法の改正により、建築物の基礎の構造は国土交通大臣が定めた方法にしなければならないことになりました。(建築基準法施行令38条第3項)
その定めた方法として国土交通省告示1347号により地盤の長期許容応力度に応じて基礎の種類を選ぶことになります。長期許容応力度を算定するために地盤調査を行う必要があることから、実質的に地盤調査が義務付けられたことになります。住宅であればSWS(スウェーデン サウディング試験)や表面探査など比較的安価な方法で調査を行えますが、建物の重さにより調査が必要な深さや精度が異なるため、大規模な建物ではボーリングによる調査が必要になります。