造成工事を考えています。どのような種類がありますか?

現在、田んぼの地面があります。家を新築するにあたり、擁壁で田んぼを区切って、田んぼを宅地にしようと考えています。コンクリートで壁をつくればいいのかな?とインターネット等で調べていますが、どんな壁がいいのか教えてください。また、コンクリートの壁はたくさん種類がありますか?よろしくお願いいたします。

現状:道路と田んぼの落差は60センチぐらいです。田んぼは10反あるうちの端っこを宅地にしようと考えています。端っこ土水路があります。深さ30センチぐらいです。

お問い合わせありがとうございます。造成工事を検討中なのですね。マイフォームを建てるための、地盤づくりをお伝えさせていただきます。
 まずは、コンクリートの壁についてお答えします。コンクリートの壁は「擁壁(ようへき)」とよびます。擁壁は土砂がこぼれないようにするために設置しますので、今回の場合、まさに擁壁工事になります。また、田んぼを分筆するとのお話ですので擁壁自体が境界代わりにもなります。

擁壁の種類は大き分けて3種類です。今回はL型擁壁(プレキャスト擁壁)で対応可能だと思います。詳しくは「地盤用語集:擁壁をご覧ください。※内部リンク」

田んぼから宅地にする場合、家の配置や大きさによって、造成工事時から打ち合わせしていかれることをご提案します。造成後に家の計画をした場合、購入した盛土材をお金を払って処分しなければいけなくなったり、地盤調査の結果しだいでは、改良工法によって価格差が出る場合もあります。事前に家づくりを含めた計画を建てることにより、無駄な工程を省き、無駄な費用を削減できます。削減した費用で車庫を建てることもあります。まずは地盤を知るところからはじめてみてください。

弊社で作成した地盤コラムがありますので参考になさって下さい。少しでも無駄な工程を減らしてコストダウンに繋げましょう。

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土地を選定する方法(地名編)

土地の良し悪しを選定する方法に、地名(住所)から判定できると聞きました。詳しく教えていただけないでしょうか?

 

お問い合わせありがとうございます。
判定…とまではいきませんが、推測の1つの方法として地名・住所から推測することができます。

私達も地盤調査の事前確認として、地名などからの地盤の良し悪しを推測することがあります。この地名からの推測に加えて、「地質図」「近隣調査データ」「近隣ボーリングデータ」と照らしあわせています。この事前調査から推測した地盤の良し悪しを現地にて調査することにより、より確実で正確な地盤データを抽出しています。

もちろん、最終的な判断は地盤調査になりますが、先達が科学的な手段に頼れない時代に、身近に自然を把握するための方便として考え出されたものが地名で、地名をを付けるとき、その土地の状況を考えて、覚えやすいようにしたのだと思われます。また、日本人の苗字の8割は元々住んでいた地名に由来していると言われていますが、地名には元々その地にあった特徴や性質が地名には反映されています。

地盤の悪い地名としては「さんずい(氵)」のついた地名があります。「さんずい」は水や河川・液体に関することを示していますので、地盤が悪い傾向にあります。
代表的なところでは「河」「池」「沼」「洲」「潟」「泥」などがありますが、下記の漢字もあります。

汁汀氾汚汗江汕汝汐池汢汎汪汽沂汲決沍沙沚沁汰沢沖沈沌沛泛汾汨汳没沒沐沃泳沿泓泱河泣況沽泗泅沼泄沮泝沱治注泥沾沺波泊泌泯沸法泡泙沫油泪洟洩海活洶洫洪洸洽洒洙洲洵洳浄津洗浅洞派洋洛洌海浣涓浩浤浚消浹涉浸浙涎涕涅涛涜浜浮浦涌浴浬流涙浪淫液淹渕渊淤涯渇涵淦淇渓涸淆混済淬渋淑淳渚渉淞淌淨深清淒淅淺淙淡添淀淘淕涼淋淪淚淮渥渭湮淵湲温渦渮渴渙渠減湖港湟渾渣滋湿渚湫湘渫湶湊測湍湛渟渡湯湃溌渺渤満湎渝湧游溂湾溢溫滑漢溪源溝滉溘溷滓準溽溯溲滄滞溺滔溏漠溥滂溟滅溶溜滝演漑漢潅漁滬滸滾漬漆滲漸漱漕滯漲滴滌漂漫滿漾漓漣滷漏漉潰澗澆潔潸澁潤潯潟潜潺潛潭潴潮澄澂潼潘澎澑潦澳澣激澡澤濁澹澱濃濆澪濂濠濶濟濕濡澀濬濯濔濤濘濱濮濛瀉瀋濺瀑瀁濫瀏濾瀛瀚瀞濳瀦瀕瀬瀨瀝瀘瀧瀟瀰瀾瀲灌灑灘灣

「さんずい」の他に、水にまつわる地名や水鳥の名のついた地名なども地盤に悪い傾向があります。
水にまつわる地名の漢字
田・稲・川・橋・水・泉などです。

水鳥の名のついた地名
鶴・鴻・鷺・鴨

水関係以外では低い場所を示す地名があります。小規模な谷や沢や坂が日本には無数にあり、このような場所は低地で、水が下ってきて溜まりやすい場所になります。
低い場所を示す漢字
谷・窪・下・坂・低・崖

以上は大まかに分類したものですが、皆さんの住んでいる地域でも、これらに属した地名があるのではないでしょうか。これから建築しようという場所が、水などに関わる地名だったとしたら、地盤が軟弱であることを疑ってみるべきです。

ちなみに、地盤のよい地名としては、山、丘、台、高、林などがあります。これは、水はけの良い高台であることが分かります。また、神社やお寺がある場所は比較的地盤が良い傾向にあります。先人は地盤の良い所に神社仏閣を立て、その周囲に家屋を建て集落が広がっています。先人の知恵ですね。しかし、これらのお話はあくまでも推測です。家を建てる時は地盤調査を行い、しっかりと地盤を見極めましょう。

地盤改良工事費について教えて下さい。

地盤改良工事費について教えて下さい。

新築で家を建てることになり、新築建物の他に、地盤改良工事が必要とのことで地盤改良費用が高く見積もっても70万だと言われました。家を建てる場所はもともと、水田ということもあり、メーカー(工務店)からの説明では地盤改良工事をしないと新築建物が傾くおそれがあると言われ、しぶしぶ契約し、地盤改良工事を施工してもらいました。すると、メーカー(工務店)より地盤改良工事が思ったよりかかり。地盤改良費用が115万になるとと言われました。最初に聞いてた『一番高く見た金額』より45万多いんです。

本当にそんなにかかったのだろうか?と、話が違いすぎて困惑しています。追加費用に45万円を払わなければいけないでしょうか?

 

お問い合わせありがとうございます。まずは契約書の内容を確認して下さい。地盤改良工事費について特記事項を定めている場合があります。契約段階で地盤改良の設計は地盤調査後の判定になるため、実際の工事が始まり地質により地盤改良工事に使用する材料の増減や深さなどが、予測していたものと異なり設計変更の対象になる事もあります。

全ては契約書に細かく書かれています。打ち合わせの段階で、地盤改良費が70万と言われた場合、打ち合わせ簿などの控えなどがあれば、メーカー(工務店)に出してもらうことも可能だと思いますが、口頭での話の上に契約書に「追加」や「実費」などと書かれている場合は追加費用を出す必要があるかもしれません。まずは、契約書を確認し担当者に相談してみましょう。

お客様のようなお問い合せはよくあります。メーカー(工務店)は建築物をメインに設計施工し地盤や外構は設計に入れていない場合もよくあります。家造りは地盤に始まり、地盤で終わると言っても過言ではありません。地盤調査にはじまり、外構(車庫や土間)で完成します。

地盤改良は家を支える大事な要素です。契約の見直しも含め、納得した答えを出されることをおすすめします。地盤に係ることであればお気軽にご相談下さい。

新築を建てる土地について、アドバイスください。

ため池と地盤と家づくり現在は売り主の家が建っています(築30年、100坪)。30年前はため池でため池を埋めて、現在の家を建てたそうです。
①心配な事は、昔ため池地ということで、湿気が気になります。
②それと、ため池を埋めた場所ということで地下水の影響も気になります。
アドバイス願います。
追伸、契約は売主の方で解体し、更地を購入する予定です。

 

お問い合わせありがとうございます。まず、湿気について回答させていただきます。最近の家は気密性が高く湿気はあまり気にされなくても大丈夫と思います。基礎を施工する際にも防湿シートを施工し、ベタ基礎仕様のため湿気には問題ありません。
※湿気が多い場合、シロアリ被害が気になりますが、防湿シートの代わりにシロアリシート(ターミダンシート)を敷きこむことにより湿気、シロアリの対策になりますよ。
詳しくはこちらをどうぞ http://shiroaritaisaku.com/

また、地下水の影響ですが、ため池は自然に地下水が集まる場所のため、水はけは良くないと考えられます。ため池を埋めた地盤の影響は少なからずあると思います。

上記のことも気になりますが、家を建てるにあたり、知ってほしいことがありますので、ご説明させていただきます。

ため池を埋めるにあたり、柔らかい粘性土やシルト層・ヘドロなどの軟弱層が厚く堆積している上に盛土したと考えます。そうすると、軟弱層が長期にわたり、じわじわと圧密沈下していると思います。さらに、地下水等の影響を受けて、沈下が現在も進んでいる可能性もあります。

対策としては、水はけを良くするために暗渠パイプ等を設置するなどが効果的です。他には、中間に砕石等の透水性の高い土を挟み込んだり、砕石を格子状などに埋設し、末端で排水溝に落とすような構造にするだけでも表層部の排水性の向上が期待できます。ただし、住宅基礎の下に施工するのは望ましくありません。

気に入った土地があるのですが、裏が崖で心配です。

新築住宅を建てるにあたり、土地を探していた所、気に入った土地が見つかりました。場所的には山を切り崩し造成した場所で、35年前に造成し造成地全体がひな壇になっています。
購入希望地は東側に崖(雑木林)があり、幅8.0m・高さ2.0m・傾斜は45度ぐらいで、県の所有との事。

そこで、相談ですが、裏の崖は法面に木など生い茂っていますが補強工事などはしていなく、土砂崩れや、不等沈下が心配です。それと、県所有の土地に法面の補強工事などはできるのでしょうか?
また、補強工事の費用も教えていただけるとたすかります。よろしくお願いいたします。

 

お問い合わせありがとうございます。ロケーション的には見渡しが良い場所なのでしょうね。素敵な景色が想像できます。
相談内容ですが、まずは県の土木センターや建設部の方に問い合わせし確認してください。補強工事はもちろんですが、法面が保護されていない場合、条例等で建築を規制している場合もありますので要確認事項になります。

地盤調査報参考までに今までに関わった事例をふまえ、アドバイスさせていただきます。
購入予定地の東側は45度程度の法面で、法面は木や草が生茂っている雑木林であり、県所有の地面であることから、法面は安定勾配(擁壁や土留・法面ブロックを施工しなくても自立可能な勾配)と判断します。

また、法面の表面も木や草が生茂っているため、風化や侵食を受けていないと判断できるため補強工事をしなくても大丈夫だと思います(表面が風化や侵食を受けている場合、崩落や崩れる恐れがある。また、木や草の根が地面の中に張り込むことにより崩落を防いでいます)。

このような場所は全国にもたくさんあります。また、行政の所有土地は勝手に補強工事などはできません。地域によっては補強工事はもちろん、新築時に補助金がでたりする場合もありますので、県市町村にご確認下さい。

どうしても、補強工事をしたい場合は自己所有の土地に重力式擁壁の施工になると思います。(現状からの推測です。実際に検討する場合は現地確認後になります)高さは根入れ底(地面から下に入る部分)から天端(擁壁の一番高い部分)1,500mぐらいで幅8.000m、で100万程かかると思います。(あくまでも推測参考価格です)また、家を建てる場合は東側の敷地境界から2m離れて建てることをおすすめします。