DM工法(ダブルメタルこうほう)は、小口径鋼管杭工法の一つで、小口径鋼管の先端部に鋼管径の3.0倍及び3.5倍程度の大きさの鋳物(ダクタイル鋳鉄)製の螺旋翼(先端翼)を取り付け、地盤補強材(鋼管)を軟弱地盤に打ち込みます。
鋼管頭部に回転トルクを与えることによって、先端翼が地盤から推進力を受け、地上部には無排土の状態で回転貫入します。鋼管地盤補強材の構造として、先端部は先端翼によって閉塞しており、鋼管と先端翼とをボルトで接合するので、鋼管との溶接強度が支持力を制限しません。また鋳物の特長を利用して先端翼の根元と端部で厚さを変えており、地盤支持力を効率よく受ける構造となっています。
DM工法の特徴
適応地盤
- 軟弱地盤が深い地盤で、先端N値5~15までの粘土質、砂質地盤に適応されます。
安全面
- 鋼管と先端翼とをボルトで接合するので、鋼管との溶接強度が支持力を制限しません。また鋳物の特長を利用して先端翼の根元と端部で厚さを変えており、地盤支持力を効率よく受ける構造となっています。
コスト面
- 先端翼は鋳物製で、鋼製より製造コストを抑えております。また取り外して運搬できるため、従来工法より輸送コストも削減できます。
- 先端翼は鋳鉄製(ちゅうてつせい)で鉄スクラップを再利用しているため、鋼製より製造コストを抑えています。
環境面
- 低騒音・低振動での施工が可能。
- セメントを使用しないため六価クロムの心配はありません。
- セメントを使用しない為、産業廃棄物となる排土処理は不要。
メリット
- 三階建ての重量建物でも施工できる。
- 支持地盤に直接貫入し支えられるため沈下しにくい。
デメリット
- 軟弱な地盤が深い場合に摘要されるため、費用が嵩む。
- 支持層が無い地盤では施工できない。
- 建替え時の撤去費用が嵩む。
その他
- 財団法人日本建築総合試験所の性能証明を受けた工法です。
※弊社では取り扱いはしていません。工法説明は弊社で独自で調べたことを記述していますので、詳しくは取扱店に確認下さい。