丘稜地(きょうりょうち)

丘稜地(きょうりょうち)は山を削り、削った土で山の谷を埋めて作った造成地です。元々は山の高さが50~150mぐらいのところを意味していますが、住宅団地をつくるにあたり造成しやすい環境のため全国で見受けられます。
※造成しやすいとは、宅地をつくるにあたり、山の高低差を使用し、ひな壇形状で造成することで土砂の移動を造成地内で完結できるため。

丘稜地の特長として、山を削った地盤は切土地盤と呼ばれ、もともとの山の特性である岩盤等の硬質な地盤から構成されているため、硬くて丈夫ですが、谷や沢を削った土で埋めている盛土地盤は軟弱層になっています。このことから、盛土切り土が点在する丘稜地は隣の地盤が良くてもその隣の地盤も良いとはいえません。

切土の地盤は地震や豪雨にも強いですが、全体的に見ると、災害時に盛土した場所は沈下や崩壊が見受けられ、地震時には地震波が集中して地盤の揺れが大きくなりやすいと言われています。地盤改良や地盤補強も必要ですが、擁壁や地下水の処理の検討も必要になります。

全国の丘稜地

全国の山裾付近のひな壇団地や小高い丘がある場所に丘稜地があります。

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