地形とは、「ちけい」「じぎょう」「じがた」と読みます。
「ちけい」と「じぎょう」「じがた」の意味合いが違いますのでご説明します。
地形(じがた・じぎょう)foundation
土地の形や傾斜などの状態・形状を示します。正方形や長方形などの形を整形地と呼ばれ土地を有効に使いやすいため、造成工事時に区画整備するのはこのためです。逆に、三角形やL型、台形などのいびつな形は不整形地と呼ばれ、家や構造物を建てる場合に土地を有効に活用できません。形も大切ですが、地形の起伏(おうとつや段差)がなく平坦な方が有効的な活用ができます。同じ面積の土地の場合、真四角で平坦な方が価格が高くなり、固定資産税や相続税の評価額も上がります。逆に同じ面積なのに、形がいびつで、起伏が大きいと価格が低く固定資産税や相続税の評価額も下がります。
もう一つの意味合いがある「じぎょう」
構造物の基礎と地盤との接点における工事のことを示します。砂地形(すなじぎょう)、砂利地形(じゃりじぎょう)、くり石地形(くりいしじぎょう)など工事に使用する材料を地形の名称にしている場合もあります。工事は砂,砂利,割ぐり石 (砕石) などの材料を使用し、ランマーや振動ローラーなどで地盤表面より締固める作業になります。
地形(ちけい)topography: landform
地表面の形態・形状の事を示します。海面上にある陸上地形と海面下にある海底地形に分けられ、地形にはその営力によって、地殻運動や火山活動など内作用によって生じる構造地形 (変動地形) と風化や浸食などの外作用によって生じる浸食地形とがあります。
その他に地形(ちけい)に絡む言葉がありますのでご紹介します。
【地形学】ちけいがく
地理学の一部門。地表の形態およびその成因・発達史などを研究します。
【地形区】ちけいく
地表を地形の特徴に基づいて区分した個々の地域です。
【地形図】ちけいず
地形を詳細に示す地図。山や川、道路・鉄道・集落なども含めた土地の状態を表しています。ふつう、等高線で起伏を表します。
【地形性降水】ちけいせいこうすい
山脈に吹きつけられた気流が斜面に沿って上昇し、断熱膨張によって冷却することによる、水蒸気が凝結して降る雨や雪のことです。
【地形測量】ちけいそくりょう
地形図を作製するための、地上物の形状や位置の測量をすることです。
【地形輪廻】ちけいりんね⇒浸食輪廻(しんしょくりんね)
地盤の隆起により生じた原地形が、浸食によって険しい山地に変わり、最後に平坦(へいたん)な準平原になる地形の変化です。
【地形分類図】ちけいぶんるいず
地形の種類によって、地形図上に色彩や記号などでわかりやすく区分表示した地図です。
地形の分類単位は起伏、傾斜、谷のきざみの大小などの形態的分類に、地形の成因、形成営力、表層物質などの分類や、冠水地、地すべり地形などの土地災害に関する地形分類を加味した微地形的単位で、地形型とか地形面とも呼ばれています。地盤を判定する上でもとても重要な資料で、地盤調査のときに地形判定の材料として用いられます。住宅を建てる場所がどんな地形なのかを把握することから地盤調査は始まります。
様々な地形がありますのでご紹介します。地盤調査報告書に地形分類(地形区分)の説明が書かれていますので詳しく知りたい方もご覧ください。
※クリックすると詳しい説明が見れます。