検討事例4:柱状改良工法→ジオクロスユビファ工法

44坪程度の新築予定なのですが、調査の結果、地盤改良工事が必要と判定されました。柱状改良:L=3.50m× 37本(Φ600mm)、重機運搬費その他経費を含めて712,800円です。
残土はこちらで処理します。水道、電気も支給します。ジオクロスユビファ工法で施工したら安く施工できませんか?

地盤調査報告書から再設計した結果

  • 地盤調査結果から『ジオクロス ユビファシート工法』にて対応可能な地盤であった。
  • ジオクロス ユビファ工法での施工見積金額は600,000円。

更なる提案

  • ジオクロス ユビファ工法での施工可能であることと、施工見積をお伝えした所、予算が無く、困っているとのこと。
  • 自社で基礎工事もされている地域の工務店であったことから、ユビファシートを敷設する以外の作業を手伝ってもらうことに。
  • 掘削鋤取・砕石基礎・転圧までは工務店さんの作業。その後、ユビファシートの敷設を弊社にて行い、その後の基礎砕石・防湿シート敷込・捨てコンクリート・残土処理は工務店さんに作業して頂いた。
  • この場合の施工費は、324,000円でした。

お客様(地域の工務店様)からのお話

今回は大変助かりました。
予算がきついうえに、まさかの地盤改良。隣の隣は改良がなかったとの話で地盤のことは考えていませんでした。よくよく聞くと、山を切り崩して作った丘稜地とのことで、隣の隣は切土地盤、こちらは盛土地盤と判明。

そのため、地盤改良が必要との話をいただき、事前に相談すればと良かったと思いました。次回からは相談させていただきますので、よろしくお願いいたします。
それと、このジオクロス ユビファ工法は自分たちが施工できる範囲が広く、直接コストダウンに繋がるところが最大のメリットです。出来ない場所もあるとのことですが、試してみる価値は十分にありますので、次回もよろしくお願いいたします。

地盤沈下(じばんちんか)

地盤沈下例地盤沈下(じばんちんか)は、地表面が沈下する現象です。建物に関わることでお話すると、建物下の地盤が沈下することにより、建物が傾いたり(不同沈下)、建物全体が沈下(平等沈下)します。
原因としては軟弱層に建物荷重がかかり、軟弱地盤が圧密を起こし沈下したり、地下水の影響により地盤が緩み沈下したりします。そのため、建物を建てる場合は、地盤調査をし、地盤沈下を起こさないように対策する必要があります。

その他の地盤沈下の原因

自然沈下

  • 地殻運動(ちかくうんどう)
    地球の内部の地質作用にて地殻が変形することで、地殻変動と呼びます。火山活動もこれにあてはまります。
  • 堆積物の収縮
    礫や砂、泥などの岩石片や鉱物などが堆積し重なるが、ルーズな状態の土砂である(軟弱地盤)。自然の作用により収縮するため、地盤沈下が起こる場合がある。

人為的要因

  • 地下水の過剰採取
    融雪や工場用水、ビル用水に使用するための組上げ

建物関わる地盤沈下は地震などによる自然災害を除き、しっかりと地盤を把握し対策することで防ぐことが出来ます。東日本大震災に於いて、液状化現象が起き、かなりの住宅に被害がありましたが、液状化による被害を防いだ工法もあります。

液状化対策のご相談は下記のリンクよりお気軽にご連絡・お問い合わせ下さい。

扇状地(せんじょうち)

扇状地扇状地(せんじょうち)とは河川が山地から平野に移る箇所に見受けられる、土砂が堆積した層です。扇状地は山側を頂点(山地から平野に移り箇所)として扇状に蓄積している地盤で、扇子を広げた扇型の形をしています。

堆積物は大小さまざまな大きさの礫や砂を多く含んでおり、比較的地盤は良好だが、扇状地のうえに無数の旧可動が扇状に放っているため、軟弱地盤も存在する。

扇状地として有名な場所

  • 富山県黒部市
  • 富山県入善町
  • 長野県安曇野市穂高

無駄を省く地盤改良:造成編

新築現場では、施工前に造成工事を必要とする場所があります(田畑の土地、段差がある、地盤を上げたいなど)。建物をつくるにあたり、建物を支える地盤はとても大切です。住宅の設計・施工には、住宅施工業者は地盤をきちんと把握し、設計する必要があります。

造成工事が必要な場合、造成し宅地をつくることが目的であればさほど問題はありません。しかし、造成後、建物を建てる場合は「無駄」が発生する場合があります。

造成工事(宅地が目的)

造成地の周りを擁壁(土留壁)で囲い込み、盛土して転圧し完了。

新築工事(宅地から建てる場合)

盛土が完成しているため、掘削し基礎施工の流れになります。

造成工事(建物をたてることが目的)

盛土し転圧後、掘削し基礎施工の流れになりますが、お金をかけて盛土した土砂を、お金をかけて処分する場合があります。また、盛土は(厚みによる)5年間、改良対象になるため、改良工法にも差が出てくる場合もあります。

 

造成工事は大きさにもよりますが、結構費用がかかる工事です。また、先に地盤調査をすることで、地形を把握できれば、建物下の盛土材を変えることにより、改良を省くことも可能です。ゴールを明確にすることにより造成工事内に無駄を省き、コストダウンに繋げれます。

検討事例3:柱状改良工法→スクリュープレス工法

地盤改良・検討事例3

地盤改良工法は技術革新により様々な工法が出てきています。全ての地盤において他工法が施工できるわけではありませんが、中には環境を汚染せず、工期も短縮しコストダウンに大幅に繋がる工法もありますのでご紹介させていただきます。

地盤改良・検討事例3

地盤調査の結果、地盤改良工事が必要と判定されました。
柱状改良:L=3.0m× 65本(Φ600mm)、残土処理とその他経費を含めて1,200,000円です。

地盤調査報告書から再設計した結果

  • 地盤調査結果から検討した結果地盤改良(地盤補強)に必要ありと判定。
  • 地盤改良工法の中から「スクリュープレス工法」を選定。

弊社の設計内容

  • 「スクリュープレス工法」がコスト面、環境面から考えても最適と判断。
  • 深さ2.5m、本数41本、ベース基礎砕石までの施工まで入れて95万円。
  • 残土処理の発生はナシ。

お客様(工務店様)からのお話

環境のことを考えて、セメントを使った改良はしたくありませんでした。当社で契約している地盤改良業者に相談したが、地盤的に柱状改良しか対応出来ないと言われ、どうしようか悩んでいた時に同業者の社長に紹介され、相談したのがきっかけになります。

セメントも使用しない上に、価格も下がり大変助かりました。施工までの対応も早く感謝しています。お客さまも大変喜んでおられていました。また、機会があれば相談にのってください。よろしくお願いいたします。

弊社担当者:奥井良樹

ワイズ イノベーション奥井こちらこそありがとうございます。施主様に喜んでいただけて大変嬉しいです。私どもも、環境対策に力を入れています。技術革新が進む中でより安全でコストダウンに繋がる工法もたくさん出ていています。お客様、施主様のためにも日々努力してまいります。

地盤に関するお悩みや相談はいつでもお気軽に、下のメールフォームからご連絡下さい。

弊社は富山の会社ですが、県外でも全国に協力会社がいますので対応可能です。どしどし相談・質問してください。お待ちしております。

メールフォーム

お問い合わせ内容を下記項目を記入し、送信して下さい。

また、地盤調査の見積を依頼したい方は、こちらの『見積の依頼用メールフォーム』より、お願いします。

    お名前 (必須) ※例:ワイズ 太郎
    メールアドレス (必須) 注)半角英数字のみ
    お問い合わせ内容
    (必須)

    ※送信後、3日以内に連絡がない場合はお手数ですが
    076-468-3578までご連絡下さいますようよろしくお願いいたします。

     

     


    地盤改良(じばんかいりょう)

    地盤改良例:鋼管杭地盤改良(じばんかいりょう)とは住宅などの建物が沈下しないように地盤を補強することです。主に軟弱地盤では地盤改良が必要になってきます。地盤改良には様々な工法があり、地盤の地層構造や、地盤の強さを地盤調査にて把握し、そのうえに立つ、建物の大きさや重さから検討されます。

    地盤改良は建物荷重と地盤・ロケーションの状況に合わせた地盤改良工法を選択することによりが重要です。地盤改良工法によって、費用や環境が変わる場合もありため、工法選定の際は相見積をとり、様々な角度から検討することが大切です。

    地盤改良の事を地盤補強とも言いますが、地盤改良や地盤補強の工法によって呼び方が変わりますが、地盤を強くする意味では同じです。また、液状化地帯では液状化対策にもちいられます。

    詳しくは【[article include=”488″]】をご覧ください

    検討事例2【表層改良→地盤改良の必要なし】の例

    no_shadow相見積りの事例紹介02

    相見積りで地盤改良費用が安くなった事例2のご紹介です。

    no_shadow相見積りの事例紹介02

    お客様から相見積もりの依頼を受けましたので、検討させていただきました。
    条件は下記のようになっていました。

    • 地盤調査の結果、地盤改良の必要あり。
    • 表層改良1.0m・残土処理含む・施工費用324,000円(税込み)。
    • 下坪約16坪の木造新築住宅(2階建)

    地盤調査報告書から再設計した結果

    • 改良の必要はありませんでした。
    • 現地盤より-1000付近までは盛土のため、表層改良を提案されたと推測するが、盛土材は礫混じりの土砂であることから、基礎工事着工時の掘削完了後、1t振動ローラーまたはバイブロ振動プレートにて8走行転圧をかけることでOKの判定。
    • 地盤保証もかかります。

    お客様(設計士様)からのお話

    地盤調査結果を見て、改良がなくてもいける気がしたため、違う業者を探したところ、貴社のホームページを見つけ依頼した。依頼時の電話の会話の中で、ロケーションや元の地面用途など細かく聞かれ、「なぜそこまで確認してくるのか」不思議に思ったが、改良がいらないとの話を聞いた時の説明で理解できた。
    いままで、お願いしていた調査会社の判定も、間違いでは無いことも教えていただきありがとうございました。今まで以上にお客様により良い提案をしていくために、これからもよろしくお願いいたします。

    弊社担当者:奥井良樹

    ワイズ イノベーション奥井こちらこそ、よろしくお願いいたします。地盤改良の判定は地盤保証会社や検討者によっても変わります。改良することで確かに地盤は強くなりますが、転圧を施すことで地盤補強されるパターンもあります(土質による)。様々な角度から検討し、少しでもコストダウン、環境対策につながればと日々精進してまいります。

    地盤に関するお悩みや相談はいつでもお気軽に、下のメールフォームからご連絡下さい。

    弊社は富山の会社ですが、県外でも全国に協力会社がいますので対応可能です。どしどし相談・質問してください。お待ちしております。

    メールフォーム

    お問い合わせ内容を下記項目を記入し、送信して下さい。

    また、地盤調査の見積を依頼したい方は、こちらの『見積の依頼用メールフォーム』より、お願いします。

      お名前 (必須) ※例:ワイズ 太郎
      メールアドレス (必須) 注)半角英数字のみ
      お問い合わせ内容
      (必須)

      ※送信後、3日以内に連絡がない場合はお手数ですが
      076-468-3578までご連絡下さいますようよろしくお願いいたします。

       

       


      造成工事を考えています。どのような種類がありますか?

      現在、田んぼの地面があります。家を新築するにあたり、擁壁で田んぼを区切って、田んぼを宅地にしようと考えています。コンクリートで壁をつくればいいのかな?とインターネット等で調べていますが、どんな壁がいいのか教えてください。また、コンクリートの壁はたくさん種類がありますか?よろしくお願いいたします。

      現状:道路と田んぼの落差は60センチぐらいです。田んぼは10反あるうちの端っこを宅地にしようと考えています。端っこ土水路があります。深さ30センチぐらいです。

      お問い合わせありがとうございます。造成工事を検討中なのですね。マイフォームを建てるための、地盤づくりをお伝えさせていただきます。
       まずは、コンクリートの壁についてお答えします。コンクリートの壁は「擁壁(ようへき)」とよびます。擁壁は土砂がこぼれないようにするために設置しますので、今回の場合、まさに擁壁工事になります。また、田んぼを分筆するとのお話ですので擁壁自体が境界代わりにもなります。

      擁壁の種類は大き分けて3種類です。今回はL型擁壁(プレキャスト擁壁)で対応可能だと思います。詳しくは「地盤用語集:擁壁をご覧ください。※内部リンク」

      田んぼから宅地にする場合、家の配置や大きさによって、造成工事時から打ち合わせしていかれることをご提案します。造成後に家の計画をした場合、購入した盛土材をお金を払って処分しなければいけなくなったり、地盤調査の結果しだいでは、改良工法によって価格差が出る場合もあります。事前に家づくりを含めた計画を建てることにより、無駄な工程を省き、無駄な費用を削減できます。削減した費用で車庫を建てることもあります。まずは地盤を知るところからはじめてみてください。

      弊社で作成した地盤コラムがありますので参考になさって下さい。少しでも無駄な工程を減らしてコストダウンに繋げましょう。

      関連コラム:[article include=”488″]

      無駄を省く地盤改良:擁壁編

      擁壁工事(ようへきこうじ)は盛土や切土作業に於いて、斜面が崩れないようにするために行う工事で、土留工事とも呼ばれています。土留を目的としていますが、隣地境界を明確にするために設置したり高低差をもって地面の活用にも使用します。新築時に行う擁壁工事(擁壁から建物が近い場合)は擁壁の自重と家の荷重を含めて、擁壁下部の地盤の支持力が重要になってきます。そのため、擁壁工事をして擁壁ギリギリに建物を建てる場合は地盤調査を施し、解析し、十分な検討を行うことが重要です。

      新築計画時に家の配置を検討しましょう

      宅地を有効活用するために家の配置を擁壁に近づける事はよく見受けられます。隣地との落差や地盤にもよりますが、地盤改良・地盤補強が必要な場所だった場合、擁壁を先につくると、地盤改良・地盤補強工法の選択肢が狭まり、トータル施工価格が上昇する場合があります。擁壁自体も家の一部と考え、地盤調査を基に検討することがコストダウンに繋がります。

      事例1

      造成工事時にL型擁壁(H=1,000・W=700)を施工し、盛土を施した。盛土後、地盤調査を行った所、盛土(H=1,000)下-500付近まで軟弱層であった。判定は柱状改良の施工が必要であるとのこと。家の配置は擁壁から500で検討していたが、柱状改良施工の場所が擁壁幅700+影響幅を考慮して、擁壁から1,300離れなければ改良できないとのことであった。

      上記の場合、先に軟弱層を把握することにより、L型擁壁の下部も支持地盤まで改良し、その上にL型擁壁を施工すれば、家の配置も擁壁から500で施工することは可能になります。また、柱状改良ではなく、表層改良にて対応できるため、改良コストも下げることができます。

      事例2

      高低差3,500ある擁壁工事現場(延長50m)にて、擁壁高H=3,500のL型擁壁を設置し、埋戻をした所、3週間後に不同沈下を起こし15cm沈下した。擁壁下部を地盤調査した結果、擁壁下部より2,000が軟弱層であることが判明。L型擁壁の自重(約6t)+盛土材の荷重が軟弱層に圧力を加え圧密沈下したと判定された。

      この現場のロケーションは丘稜地(きょうりょうち)の谷底の沼地を埋め立てた所でした。施工時に基礎砕石・基礎コンクリートの厚みを増やすなどの対策をしていたみたいですが、効果がなかったことになります。この現場では盛土材を一度撤去し、設置したL型擁壁も取外し、設置下部の軟弱地盤をセメント系固化材にて改良後、擁壁工事をやり直しました。

      擁壁をつくるということは地面を有効活用される場合に用いられるとおもいます。擁壁施工後の地面のためにも地盤調査をし、地盤を知ることにより、傾かない擁壁施工が可能になります。

      擁壁の種類

      「[article include=”540″]」についてはこちらをご覧ください。

      擁壁(ようへき)

      プレキャスト擁壁

      擁壁(ようへき)とは、コンクリートやブロック・石積みなどで作った壁(塀)のことです。

      擁壁の種類:メリット、デメリット

      プレキャスト擁壁(L型擁壁・二次製品)

      プレキャスト擁壁プレキャスト擁壁とは工場で製造されたコンクリート製品の擁壁です。JIS認定工場にて管理されているため、高品質で擁壁幅が狭くなり、費用時にも安く施工できます。2,000m/本の長さのため、直線施工に向いています。また、垂直に立ち上がるため土地を有効に活用できます。

       メリット:施工費用が現場打擁壁に比べ抑えれる。施工が早い。高品質である。

      • デメリット:規定サイズの施工になる。狭い所では施工ができない。

       

       

      現場打擁壁(げんばうちようへき)

      現場打擁壁現場打擁壁(げんばうちようへき)は現場で作るコンクリートの擁壁です。型枠を組立後、生コンクリートを流し込み、固まったら出来上がりです。二次製品のL型擁壁と比べ、施工期間は長くなり、品質もまばらになります。施工場所が歪であったり、直線ではない場所では自由に形をつくることができ、天端の幅を変えることにより、フェンスやブロック積みの基礎代わりにも出来ます。L型擁壁だけでなく、重力式擁壁、T型など現場に応じて様々な対応が出来ます。また垂直に立ち上げると土地を有効に活用できます。

       

      • メリット:自由に形を作れるため、現場に応じた擁壁をつくることができる。狭い場所でも施工が可能。
      • デメリット:品質がまばら。施工費用が高くなる。

      ブロック積擁壁(ぶろっくづみようへき)

      IMG_3205プレキャストのブロックを積あげて斜面を保護する擁壁になります。地盤の良い斜面に貼りつける形になり、切土斜面の地盤を傷める事なく施工出来ます。垂直にモルタルブロックや化粧ブロックを積み土留代わりに使用している場合もありますが、強度的に問題があるため注意が必要です。昔は天然石を積み上げて斜面を保護していましたが、天然の積石(間知石・けんちいし)に変わる資材として現在は普及しています。

       

       

      • メリット:斜面を傷めないため地盤がゆるまない。他工法より施工費が抑えれる。
      • デメリット:垂直に積めないため、敷地が面積が減る。

      現場によっては上記工法を組み合わせて施工することにより、敷地を有効活用することが出来ます。

      擁壁に関する関連記事として「[article include=”542″]」があります。
      興味がありましたらご覧ください。